最近、疲労せず集中力を維持するにはどうすればよいか考えている。
それについて書いてある本をさがすと、まずこの本になるかと。
まず、この本の中で使われる言葉の説明からしていきます。
「ゾーン」とは
究極の集中状態になり、最高のパフォーマンスを発揮できる状況、さらには、自分の能力以上の力を出せる状況。
例として、「ボールが止まって見えた」「仕事がいつの間にか終わった」。
イチロー選手や羽生名人はゾーンに入る技術を持っている。宮本武蔵もしかり、「五輪の書」の「水の巻」に同様の状態について書いてある。
この状態になるには、「フロー状態」を保たなければならない。
「フロー状態」とは
楽しさに満ち溢れた、マイナス感情の少ない、挑戦に満ちた精神状態。要するに、集中している状態。 「集中力が抜群で、完璧に活動に没頭している最高の状態」。 ほぼゾーンと同義。ゾーンはこれが極まった状態。
「ノンフロー状態」とは
フロー状態ではない状態。
「揺らぎ」「とらわれている」状態。
「認知脳」とは
外部刺激に反応する脳、 刺激に対して、意味づけを行い、「揺らぎ」「とらわれ」を引き起こし、集中状態を阻害する。
常に外側に向けられた脳なので、外側で何かが起こり続ける限り、やめろと言ってもやめることなく働き続け、環境・出来事・他人に対して意味を付け続ける。
例:今日気が散っている原因は何か → 朝から雨が降っているからだ。
確かに嘘はない、だが、雨にはもともとそんな意味はない、そういう意味を付けたのは自分の脳なのだ。(これはキバリオンの投影の法則に近いことを言っている)
だが、この脳を発達させたおかげで人間は進化し、文明、文化を生み出していった。
(左脳といってよいかも)
「何をするのか」をきめるのはこの脳。
「ライフスキル脳」とは
「揺らぎ」「とらわれ」をなくし、フロー状態に導く脳、この本は、いかにこの脳が重要で、いかに発達させていくかを書いてある。 (右脳といったところか)
「どうやってするのか」を決めるのはこの脳。
「バイブレイン」とは
認知脳とライフスキル脳がバランスよく働いている状態。
「とらわれ」とは
思い込みのこと。
「お前は今日はミスが多い」といわれると、今日ミスをしてしまう。
「揺らぎ」とは
落ち込む、むかつく、うざい、心配、後悔、嫌いなどの感情に支配されている状態。認知脳による、意味などない「意味づけ」が原因である。
では、どのようにライフスキル脳を鍛えて、フロー状態になれるようにするのか。
4大ツールをつかう
ツールとは、表情・態度・言葉・思考の4つ。 この4つを常に、自分の状態を確認しながら選択する。「揺らぎ」「とらわれ」が起こらないように選択していくように訓練しなければならない。 スポーツ選手の例が載せられている。 会見などで、言葉、表情を選んでいる。
呼吸法をつかう
3秒吸って6秒吐く (まあ珍しくないか)
認知脳の働きに注意する
この脳には不快対策機能がある。 「逃げる」「あきらめる」「考えない」「忘れる」「我慢する」など、この機能により、目先の楽を手に入れ、不快対策をする。 この時の心の状態はフロー状態とは程遠い。
知識・実践・シェアを心がける
知識とは、この本に書いてあるような、どうやってフロー状態に入るのか、という知識を指す。当然必要。
実践とは、知識を活用し、フロー状態になる訓練をすること。
シェアとは、人と体験を共有すること。
言い訳をしないこと
自分の心は自分で決める。
「やる気」と「本気」をはき違えない
本気とやる気、必死の違い、
やる気・必死には常に条件や理由が存在している○○だから頑張る、○○になるからやる気を出す、○○のために必死、という感じ、これは一見集中に見えるが、継続性が短く、疲労を伴う。再現性も少ない。理由がなくなったり条件が変わった場合、脆い。文句ややる気をなくす条件を探し出し、やめてしまうことが多い。ただ頑張っているだけの状態。外発的動機により動いている状態。これをいくら極めても「ゾーン」にはならない。
本気とは、理由や条件などに頼ることのない恒常的な安定したエネルギーの自家発電状態をいう。外部の条件から解放された、「揺らがず」「とらわれず」の状態。この状態になるためには、以下のような考えや動機が必要
- 「好き」を大事にしている。
- 自分で決めてやっていると考えている
- 自己成長を原動力に考えている。
- 一生懸命が楽しいと考えている
- 感謝を大事に考えている。
- 自分だけではなく組織目標にもコミットしようと考えている
内発的動機により動いている状態「ゾーン」につながる。
一生懸命が大事
一生懸命のときは大体楽しく、フロー状態になる。
根拠のない自信を持つ
根拠は認知脳の働きなので、根拠の前に「自分を信じる」
「今に生きる」「今を選択」する
今すべきことをする。今この瞬間に感謝をする。
未来、過去は考えない。(よく書いてあること)
イメージが大事
(ここには他の引き寄せ本と違うことが書いてあります)
ここで重要なのは、成功後のイメージなど、結果にリンクするものでないほうがよい。「成功」をイメージすると認知脳が働き、かえって「とらわれ」の状態になる。
例
- ゴルフのコンペでトロフィーをもらうシーンをイメージする ×
- よいスイングをイメージする ○
優秀なゴルファーほど、これができているらしい。
チャレンジが大事
脳は現状維持が好きなので、これを変えていくには日々のチャレンジが必要 チャレンジと一生懸命は違う。チャレンジには勇気が必要、一生懸命には勇気はいらない。
例:
- マクドナルドで氷が多いと文句を言って変えてもらう。
- 締切ギリギリにしか仕事をしない人は一度早く終わらせてみる。
ウォッシュアウト思考
「揺らぎ」「とらわれ」を起こす過去、現在の出来事をリストアップする。
起こさないようにするとか、捉え方を変えるのではなく、起こったその事象を、その瞬間に変えられるか変えられないかを吟味する。変えられるものには○、変えられないものには×をつける。大体80%くらいが×になるはず。こういう変えられない出来事は変えられないものととらえ、心にまで持ち込まないようにする。気にしないとか、忘れるということではなく、変えられないものは脳から洗い出す。ということ。(洗い出す具体的な手法は書いていない)
与える
ここでいう与えるというのは「エネルギー」。相手が喜んだ分、自分も喜べる。
与えるということそのものがフロー状態を起こす。
応援する
戦っている相手にすら応援する状態はフロー状態である。
有名なプロゴルファーがこの状態。
感謝する
感謝する相手や条件を選ぶのは「認知脳」。この状態ではダメ。とにかく感謝する。この瞬間にも感謝する。
まとめ
感謝とか、マイナスの感情をなくす、好きなことをやる。などは他の本でも書いてある。
この本で初めて読んだ内容は、結果に直接リンクするイメージをしてはいけないという部分。ここは実践する価値がある。
また、この本でいうところの「やる気」と「本気」の違いを認識するというところも重要だろう。